【スタマイ】桧山貴臣 Rセレブなお正月Lv.20(セレブなお正月) ※ネタバレあり

桧山さんの外見凄く好きです♡
以前は全然興味がなかったのですが、キズナを深めて色々なカードを読めば読むほどに紳士なところや、天然なところなど、とても素敵で、こういう人良いな~ってお話しを読むたびに癒されます。
そうなのです!桧山さんは私の癒しキャラなのです。

今回ご紹介するカードの桧山さんは和装です。桧山さん普段は和装だというのにも驚きました!好みです♡
本当に毎回ほのぼのするので、是非他の人にも癒されて欲しいと思います。

セレブなお正月

桧山貴臣「―――よく来てくれたな」

年が明けてすぐ新年の挨拶に桧山邸に訪れた私は、今年最初の驚きに目を見開いた。

(まさかの着流し!?)

泉玲「あ、明けましておめでとうございます!」
桧山貴臣「ああ、今年もよろしく頼む」

泉玲「こちらこそ、よろしくお願いします!」

(びっくりした・・・桧山さんて和服も似合うんだ)

いっそ直視が畏れ多いほどの麗しさに、そわそわ視線を泳がせてしまう。

桧山貴臣「・・・?どうした」

泉玲「あっ、いえ、大変おめでたいなあと!」
桧山貴臣「新年だからな」

泉玲「なるほど、お正月は毎年そうなんですか?」
桧山貴臣「めでたくない新年があるのか?」

泉玲「え?」
桧山貴臣「・・・?」
泉玲「えっと・・・いつもと少し雰囲気が違って、落ち着きがありますけど華やかというか」
桧山貴臣「正月は大体そういうものじゃないか?」

(ん・・・?)

桧山貴臣「・・・?」

何やら微妙に噛み合ってない気がする会話に、揃って首をかしげる。

(―――あっ、解った!)

泉玲「すみません、服のことです!着流しでいらっしゃるので」
桧山貴臣「ああ・・・」

桧山さんも納得がいったのか、ふっと相好を崩す。
何だかおかしくて、お互い小さく笑い合った。

桧山貴臣「そうか・・・いや、これは正月も何も関係ない。普段からプライベートではこうだ、楽だからな」

(なるほど、オフの部屋着みたいなものだったんだ。普段着が和服とか、何というイケメン力)

泉玲「すごくよくお似合いです」
桧山貴臣「・・・ありがとう、改めて言われるとくすぐったいものだな」

(っ、その笑顔のほうが私には何やらくすぐったいんですが・・・)

桧山貴臣「ところでお嬢さんは、この後に予定でもあるのか?」
泉玲「あ、いえ、今日はご挨拶に伺っただけで、後は何も。すみません、オフでくつろいでいらっしゃる時にお邪魔してしまって」
桧山貴臣「邪魔なら家に上げることはない。むしろ、ちょうど良かった」

泉玲「ちょうど?」
桧山貴臣「こっちだ」

驚く私を促して、桧山さんが応接間を出る。

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(これは・・・アフタヌーンティーお正月バージョン!?)

リビングに入ると、テーブルには所狭しとおめでたい感じの和菓子が並んでいた。

桧山貴臣「慶事だからと、執事が妙に張り切って作りすぎてな」

泉玲「世の執事さんって、和菓子も作れるんですね・・・」
桧山貴臣「いや、彼の場合、料理はほぼ趣味だ。和菓子は嫌いか?」

泉玲「いえ、とんでもない!好きです!」

(ただ、本当に自家製とは思えない高級そうな和菓子ばっかりなんですけど・・・)

桧山貴臣「それは良かった」

桧山さんは満足げにうなずくと、さりげなく椅子を引いてくれる。

桧山貴臣「食べきれず困っていたところだ、ゆっくりして行くといい」

泉玲「あ、ありがとうございます」

(何だろう、そろそろ見慣れてたなずの光景が今は明治・大正ロマンのごとく・・・やばい、自分がこの光景にまったく溶け込めてないのが申し訳ない・・・ん?そういえば――)

私が席に着くと、桧山さんも向かいの椅子に腰を下ろす。けれど桧山さんがふと、固まっている私を見て、

桧山貴臣「・・・?何をそんなに奇妙な顔をしてるんだ」

泉玲「その、すみません・・・和菓子って、どうやって食べたらいいんでしょう?」

(普通のテーブルマナーもまったくだけど、こういうのも作法とかあるんじゃ・・・)

桧山貴臣「どうやって?口に入れて食べるといい」

(桧山さん、今年もド天然絶好調ですね!―――じゃなくて!)

泉玲「いえ、大変お恥ずかしい話なんですが、作法とか全然知らなくて」
桧山貴臣「・・・作法」

泉玲「不勉強ですみません」

桧山さんが少し困ったように眉をひそめたので、私は申し訳なさに委縮した。

(ああ、苦笑いしか浮かばない・・・)

桧山貴臣「・・・気にしなくていい」

泉玲「え?」
桧山貴臣「ここは俺の家だし、他に人の目があるわけでもない」

何てことないように言いながら、桧山さんは席を立って私の隣の椅子に座りなおす。

桧山貴臣「お嬢さんが好むものを、お嬢さんの好きなように食べてくれればいい。そのほうが俺は嬉しい」

泉玲「あ・・・」
桧山貴臣「それともお嬢さんは、家でくつろぐ時に作法を気にすることがあるのか?」

桧山さんは穏やかに瞳を和ませて、目の前にあった生菓子を一つつまんだ。
それをそのまま、私の口元にそっと差し出す。

泉玲「んっ」

唇に軽く当てられて反射的に口に含むと、桧山さんの指先がかすめるように触れた。

桧山貴臣「悪くない味だろう?」

いつも手袋をしているその手は、今は何も身に着けてなくて少しひんやりと冷たい。
その冷たさに反比例するように、一気に自分の頬が熱くなった。

泉玲「・・・っ、美味しいです、はい!」

振り子のように繰り返しうなずきながらも、味は正直、ほとんど解らなかった。
そんな私とは正反対に、桧山さんは平然とまたお菓子をつまみ、今度は自分で食べる。

指先についた砂糖の欠片を軽く舐め取るのを、図らずも直視してしまった。

(か、関節キ―――ッ!いやいやいや、発想が中学生か、私は!)

桧山貴臣「そういえば、お嬢さんは正月休みは家でどう過ごしているんだ」
泉玲「ほあっ、えーっと!大した過ごし方じゃないですよ、こたつで甘酒とみかんを堪能するくらいで」

同様を押し隠しながら答えると、桧山さんが興味深そうに指先であごをなぞった。

桧山貴臣「・・・こたつ。そういえば入ったことがないな」

泉玲「あ、それじゃあ良ければ今度うちに来ますか?今日のお礼にこたつ体験をプレゼント、とか!」

気恥ずかしさを誤魔化すように、冗談めかして勢いで言う。

(なんて、桧山さんがうちに来るわけ―――)

桧山貴臣「それは楽しみだな」

泉玲「え」
桧山貴臣「正月休みは、いつまでだ?」

泉玲「あの、本当ですか?」
桧山貴臣「・・・?正月休みは都合が悪いか?」

(この人、本気だ・・・!)

意外と乗り気な桧山さんに面食らいながら、私は慌てて「大丈夫です!」と首を横に振る。

(・・・帰ったら全力で掃除しなきゃ)

―――身から出た錆、のはずなのに、密かに胸を弾ませている自分がいる。
一年の始まりは、桧山さんにまつわる思いがけない出来事で幕を開けるのだった。

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