映画『マジカル・ガール』を観ての感想 ※ネタバレ含みます

あらすじ

白血病で余命わずかな12歳の少女アリシアは、日本のアニメ「魔法少女ユキコ」の大ファン。彼女の願いはコスチュームを着て踊ること。 娘の最後の願いをかなえるため、父ルイスは失業中にもかかわらず、高額なコスチュームを手に入れることを決意する。 どうしても金策がうまくいかないルイスは、ついに高級宝飾店に強盗に入ろうとする。まさに大きな石で窓を割ろうとした瞬間、 空から降ってきた嘔吐物が彼の肩にかかるー。心に闇を抱える美しき人妻バルバラは、逃げようとするルイスを呼び止め、自宅へと招き入れる。 そして…。バルバラとの“過去”をもつ元教師ダミアンは、バルバラと再会することを恐れている。 アリシア、ルイス、バルバラ、ダミアン―決して出会うはずのなかった彼らの運命は、交錯し予想もしない悲劇的な結末へと加速していく・・・(※公式HPより引用)

日本の魔法少女を題材にした映画という知識だけで、あらすじなど何も読まずに鑑賞。
もっとファンタジーでドリーミーな作品かと思いきや、凄く現実的で重たい話でした。。

っというよりも、想像していたのと違って、可愛い魔法少女の女の子とか出てこない!!

※ 下記ネタバレ注意 ※

日本の魔法少女に憧れる白人の女の子がいるのですが、その女の子は重度の白血病で、お父さんは元教師で片親なのですが、不景気のため現在失業中。

ある日病院で女の子の命が残りわずかなことを知ったお父さんは、少しでも女の子の夢を叶えてあげたいと、女の子の夢ノートに綴られている魔法少女のドレスを買ってあげようと思うのですが、ネットで検索をするも、これが一点物でとにかく高い!
ドレスのお値段90万円なり。

お父さんは宝石店を襲ってでも手に入れてあげようとするのですが、襲おうとしたところに上からゲロが落ちて来たことにより断念。

家に帰ろうとすると、ゲロを吐いた張本人の美人妻、バルバラに引き止められる。
そこで一夜を共にするのですが、この美人妻のバルバラがまた闇が深い。。

久し振りにこんなに面白い作品を観たという気持ちでした!

登場人物の全てが主人公と言っても過言ではないくらいに、全員にそれぞれのストーリーがあるのです。

しかも先がとにかく読めない。

尚且つ背景も鮮明に詳細に分からないように、観ている人のご想像にお任せしますという部分がかなり多いので、妄想や想像が炸裂します!

特にバルバラという女性が本当にミステリアスで謎だらけ。

バルバラと旦那様との関係もどこか歪んでいる。

一夜を共にした後に、白血病の女の子のお父さんに旦那にバラされたくなければ90万円用意をしろと恐喝をされるのですが、旦那様には絶対に言えない。

確実に言ったら旦那様との離婚は免れない状況なため、過去の知人に頼ります。

その過去の知人というのが、以前バルバラが所属していた売春斡旋を仲介してくれる女性なのですが、タダではやはりお金を貸してくれません。

バルバラは挿入無しで、日中で90万円稼げる仕事を依頼します。

そこで紹介された屋敷にバルバラが向かうのですが…何やらお手伝いさんとかも事情を知っているご様子。

待っていた車椅子の男性に服を脱ぐように言われて全裸になったバルバラの姿に、なんとなくこれからバルバラの身に待ち構えている何かを察します。

約束通りバルバラは90万円を恐喝してきたお父さんに渡します。

お父さんはその90万円で女の子が欲しがっていた魔法少女のドレスを購入するのですが、何やら女の子はドレスではなく何かを探していて、あまり喜んでなさそうな様子。
というのも、実は女の子が欲しかったのは、魔法少女のドレスではなくなんと、魔法少女のステッキだったのです!

しかも、このステッキがお値段約200万円と高額!!

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お父さんはまたバルバラを恐喝します。

バルバラは90万円を払ったら2度と姿を見せないと言ったではないかと言うのですが、お父さんも女の子の余命を考えてそうも言っていられません。

バルバラはまた売春斡旋仲介の知人に頼りますが、さすがに日中挿入無しで200万円の仕事は簡単にはありません。

バルバラは直接先日言った相手に交渉すると言うのですが、仲介の知人は止めます。
しかし、バルバラは連絡をして直接交渉をして向かってしまいます。

バルバラが以前入った部屋や、この時に入った部屋の中で何が行われていたのかが気になります。

この映画を観て思うことは、お父さんが少しでも女の子と向き合って耳を傾けていたらこんなことにならなかったのに…ということだったり。

お金持ちの妻がお金持ちとは限らないということだったり。

暑い時期に肌を隠す人間には理由がそれなりにあるとか。

一見幸せな家庭や夫婦に見えても実は歪んでいたり。

一見幸せな美人妻に見えても闇を抱えていたりとか・・・映画なのだけれども、どこか現実とリンクしていて、明日は我が身にどこか思える作品でもありました。

あと、本当に世間は狭い。

映画の中だからといえども、誰が誰と繋がっていて、2度と会わないからと安易な軽薄は思考で接するのは危険だなとも改めて感じました。

それにしてもバルバラの外出時のこの全身真っ黒な感じが気に入ってしまって、イメチェンしたくなりました。

実は吸血鬼とかいうオチかとさえ思ったくらいです。

読んで気になった人には是非観てもらいたいです。

本当にアングルにしても、お話しの進め方や、内容のぼかし方にしても凄く上手というか面白くて、観る側の気持ちをとても考えて丁寧に作られている感じがしました。

アメリカ映画にはない面白さだと思います。
これぞスペイン映画という感じかもしれません!

後味の悪さも、かなりのものです。

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