何気なく使用している日本語や、映画内で耳にする日本語ですが、意味を知るとあまりの深さに感動を覚えたり、なるほどと思うことがしばしばあります。
そんな日本語をいくつかご紹介したいと思います。
「行って参る」の語源
お侍さんの時代、もう戻らないかもしれないという、死ぬ覚悟をもって家を出る際は「行ってくる」ではなく、「行って参る」という。
というのも、「行ってくる」は「行って帰ってくる」の意味が含まれているからとのこと。
「十三人の刺客」という映画で、「行って参る」という家を出る時にお侍さんが言った時に、奥さんが「いつ、お戻りになりますか」と尋ねた時に「遅ければ、盆に」という台詞があるのですが、完全に死ぬ覚悟だということが伺えます。
特攻部隊の人たちも出陣をするときの挨拶は「行ってきます」や「行って参ります」の言葉は使わず「いきます」と言っていたそうです。
「さよなら」の語源
普段当たり前のように別れる際に使用している「さようなら」の言葉ですが、こちらは「貴方と何があろうと離れたくはないけれども、そういう事情(左様)なら」という言葉からきているものだそうです。
「そういうことならば仕方がない」という諦めて別れましょうという言葉が含んでいるため、別れの事実を不可避なものとして、そのまま受け入れようと思想が含まれているそうで、世界的にも「さよなら」という言葉はネガティブな意味として捉えられている中で、別れの言葉として使用している国としては珍しいとのこと。
「おはよう」の語源
「お早く○○ですね」などの「お早く」から転じて、「おはよう」となったそうです。
「お早くからお仕事お疲れ様です」など朝だけの挨拶の意味ではなく、相手への敬意を表す言葉として使用されていたこともあるため、夜のお仕事だったり、芸能界でもその日初めて出会った人に「おはようございます」というのは間違った挨拶ではないということ。
「ありがとう」の語源
「有り難い」という言葉からきており、「有ることを欲しても、なかなか困難で実際には少ない」有ってほしいと望んでも有ることは稀であるからとても有り難いという気持ちからきているとのこと。
普段何気なく使用している日本語でも、言葉の意味を知って使用すれば、言葉に気持ちが入り、より一層相手に思いが伝わるのではないでしょうか?