あらすじ
オランダの大富豪の息子ヤーコブ(イェロン・ファン・コーニンスブルッヘ)は、母の死後に自殺しようとするもあえなく失敗。偶然知ったベルギーの代理店が「最終目的地への特別な旅」のプラン、つまり自殺ほう助を行うサービスを提供していたことから、ヤーコブはどのタイミングで死ぬかわからないサプライズコースに申し込む。ところが同じコースを選んだアンネ(ジョルジナ・フェルバーン)と出会い、心境が変化していき・・・(ネットより拝借)
映画を観た感想
死にたくても死ねない、死なせてもらえない世の中で、死ぬのを手伝ってくれるお店があるなんて、それだけでも素敵に思えました。
貴族でお金もあって、何自由ない生活をしていても、なんの感情が湧かないというのは確かに辛いことですよね。。
そんな主人公が死を選択した時にそのお店の存在を知り頼むのですが、そこのお店で同じように死にたいと思ってる女性と出逢います。
お互いが今まで出逢ったことのない異性と触れ合うことによって、少しずつ死ぬのを引き延ばしたいと思うのは素敵だなと思いました。
それにしても、とにかくこの男性も女性も凄く魅力的でした。
男性は純粋で可愛らしいけれども、ダンスなどになるとちゃんとリードをしてくれて紳士的だし、女性は元気で可愛らしくて、しかもどこか無邪気で、運転をすると荒っぽかったり、兄弟を殴ったりする様子も外見からのギャップから全てが本当に良かったです。
何気に女性の髪型や服装も可愛くて、観終わった後にいくつか服装を真似してしまいました。
この映画は観ないと伝わらない何かのような気がします。
書きたいことが本当に沢山あって、どの場面もどのシーンも全て本当に良かったです。
執事長の男性とその奥さんとのエピソードや、どれくらい愛していたかにしても、本当に愛する人と出逢えると人生が薔薇色になるのだなというのも伝わる作品でした。
まだ本当に誰かのことを好きになったことがない人や、恋がどのようなものなのかが分からない人にもオススメの作品かもしれません。
死にたい人の手助けをするお店なだけに、最後は人を殺すのを少し躊躇っていたような感じに見えた主人公も、最後はちゃんと仕事にも慣れた様子でした。
女性のお父さんが、女性を養女に引き取ったことを後悔していないし、今後も後悔するつもりはないと言ったシーンにはジーンときました。
実の親ではないにしても、そのように想ってくれる大人の手で育てられたのは羨ましいです。
女性が死んで自分に相応しい場所、次のステージにいくためという言葉や、暴力で死んだら来世の間ずっとカルマに苦しめられるなどというシーンにも共感を覚えました。
うーん…本当に上手く言えませんが、どこで誰とどのタイミングでいつ出逢うかなんて人生本当に分からないし、家にいたら絶対にそういう人には巡り会えなくて出逢えないわけだし、もし出逢えても相手から魅力的に思われるか否かも分からないし…それでも、いつ出逢えても良いように、後悔のない自分の人生を歩みながら自己を高めていくことの素敵さを教えてくれる映画でした。
多分女性は男性が貴族じゃなくても、お金持ちじゃなくても惹かれていたと思います。
人によっては、そりゃ相手のお金で惹かれたとかいう人もいそうですが、そういうのでは決してないと思いました。
あまりにも見終わった後に様々な思いが溢れて、上手に感想が書けずに申し訳ありません。
とにかくとても心温まるし、素敵な作品なので是非観て欲しい映画です!