目次
あらすじ
美少女が失踪したのは、彼女が殺され、遺体をばらばらにされたからだと判明し……。実話を下敷きにし、第35回香港電影金像獎の7部門で受賞したショッキングサスペンス。
2010年、16歳の少女ジェイメイが失踪する。やがてあるアパートの一室で大量の血痕が見つかり、ジェイメイは何者かに殺され、遺体はどこかに遺棄された可能性が高まる。チョン刑事が執念深く捜査を続けると、ジェイメイの意外な横顔が分かってくる。広東省の東莞市で生まれ育ったジェイメイは2009年に家族と香港に引っ越し、モデルになる夢を持つが、心を閉ざしがちだった。彼女はいつしか売春を繰り返すようになり……(ネットより拝借)
実際の事件はどのようなものだったのか
香港在住の王嘉梅 (16歳) を犯人は丁启泰という24歳の男性で、丁はインターネットで王と知り合うと、王を自室に招き入れ殺害し、遺体はバラバラにされて遺棄されただけでなく、人肉の一部が肉屋の店頭に並べられた。
犯人の丁启泰は、お金を払って性交渉に及び、その後、王を殺害し、殺害後に隠蔽を図る為に体を切り刻んだ。
丁の証言によると『凌遅刑 (世界一残酷な処刑方法と言われる刑で、生きながら体の一部を何日もかけて徐々に切り刻んでいくという残酷さであった。ただし、王の場合はすでに死んでいる為、厳密には凌遅刑ではない) 』のように王を切り刻んだ。
丁は肉や内臓をミンチ機に入れて細切れにし、トイレに流して捨て、頭部と胴体はミンチ機に入れられなかったので、発泡のゴム箱に入れ、レンガを重しにして九龍城の埠頭の海に投げ捨てたと証言。
残った手足や骨は家の近くの市場に出掛け、豚肉や豚の骨に混ぜ、混ぜた肉や骨は肉屋の店頭に並べたが、全て売れたかどうかは分かっていない。
王は1991年に中国・湖南省で生まれ、1994年、母親が香港の人と結婚した為、2005年に香港に移住した。
王は幼少時から頭が良く、中学時代は学問品行共に優秀であった。
しかし、王は継父と仲が悪く、2008年1月に中学校を退学し、働いて家族を自分で養おうと考え、そして王は援助交際を始める。
王のネット上での名前は『KIMI』といい、自撮りでセクシーな写真を掲載し、値段は1回、1500元 ~ 2600元 (約2万3000円~4万円) に設定し、相手を募集していた。
そして、2008年4月27日、王は行方不明となり、2日後の4月29日、家族が失踪届けを出した。
家族は王の死体がまだ上がっていなかったが、すでに死んでいると考えていた。
警察は王が生前、最後に電話をした相手が丁だとわかり、逮捕に至った。
丁は罪を最初は認めなかったが、警察は必死の捜査で王嘉梅の遺体の一部を回収し、凶器も見つけ丁に突き付けた為、丁は罪を認めた。
区は保釈金1万香港ドル (約13万2000円) を支払い釈放されている。
2009年7月27日、高等裁判所で丁は終身刑が言い渡された。
2011年、赤柱刑務所で丁は同じ刑務所の囚人に暴行する事件を起こしている。
映画を観た感想
16歳のモデルになる夢を持つ女の子が現実を知って絶望して死ぬ話し。。
人によっては、まだ16歳じゃないかとか、人生はこれからなのにと言う人もいる気はするのですが。。
最終的に彼女はお金のために身体を売ります。
売春をしながら、好きな人もして、その相手には本命がいて、自分はセフレポジションのまんま妊娠もしている。
そんな時にチャットで知り合った男性と意気投合をして、直接2人は会います。
そして行為の最中に彼女が何度も死にたい、死にたいと言い、そして相手の男性は彼女の言葉の通りに首を絞めて彼女を殺すのですが…男性も人生に疲れて死にたいと思っていたのかなと。。
殺したら自分が罪に問われるから普通の人は殺さないのですよね。
直接会ったばかりの彼女に、彼は好きだと伝えます。
彼女は会ったばかりなのにおかしいと言いますが、私は彼女が死にたいと言って殺してあげたことに最高の愛情を感じたのですが・・・実際の事件の内容を読むとただのサイコパスの殺人っぽくて驚きました!
その後に身体を切断して、顔や頭皮の皮膚を剥いだり、内臓を切り刻んでトイレに流す行為などは少しも理解出来なかったです。
ここの殺す様子の描写は凄くグロい!
豚の解体を見たことがあったからと言っても、好きな相手を豚と見立てて殺すというのはなかなか真似できないと思います。
顔の皮を剥ぐシーンだったり、内臓を取り出すシーンも丁寧に描かれていて、なんともそこが一番の見せ場のような映画でした。
芸能界に憧れて、失敗した女の子の人生の末路映画という感じなのでしょうか?
妙にその設定と、オーディションに行って落とされて、モデルをスカウトする雑務として採用してもらったり、その流れから小さなお仕事をして夢に向かっている様子や、それだけでは生活が出来ずに援助交際などをする感じが、妙にリアルで生々しい気がしました。
そんな毎日と生活で夢もいつまでも叶う気配のない人生に疲れてしまったのでしょうか?
実際の事件の話だけを見ると、ただの売春婦殺しですが、映画を観ると、なんとも切なくて悲しい気持ちになる映画でした。