【スタマイ】槙慶太 SR不思議の森の槙くんLv.40(小さくなっちゃった)※シナリオネタバレ

今回の「不思議の国のアリス」のイベントの槙くんが凄く綺麗で可愛いなって思いました。

お話しの中の槙くんも相変わらず紳士でステキです♡

かなり可愛いので是非読んで欲しいです。

小さくなっちゃった

(喉が渇いたからって、そこらへんにあったジュースを勝手に飲むもんじゃないな・・・)

うっかり迷い込んでしまった不思議な国。

そこで偶然手に入れたジュースを飲んだせいで、私の体はすっかり小さくなってしまった。

元の姿に戻るための手がかりを探してはいるが、今のところ森を抜け出すことすらできてない。

(せめて誰かに出会えたらいいんだけど―――)

泉玲「ん・・・?」

突然鼻先をかすめていった優しい香り。

(これは花の匂い、かな?)

どうせ迷っているのだからと、私はその香りに誘われるがまま森の奥へと進んで行った。

すると―――

マキ「・・・」

(あ・・・!)

草の間に生えたキノコの上に乗り、ぼんやりと遠くを見ているマキくんを見つけた。

マキくんはこの非常識な世界において、私の常識が通用する大変貴重な知り合いだ。

泉玲「マキくん!」

名前を呼んでキノコのほうに駆け寄ると、ぼんやりとこちらに視線を向けてくれる。

マキ「あんたか。ずいぶんと小さくなったな」

あんまり動揺していない様子を見る限り、この世界では珍しい現象ではないらしい。

泉玲「まあ色々とあって・・・」

(さすがにそこらにあったジュースを飲んだせいだとは言い辛い・・・)

言葉を濁すとマキくんは少しの間黙ってから・・・

マキ「迷ったのか?」

どうやら私の事情を全て察したらしい。

泉玲「あはは、実はその通りで・・・出来ればこの森から出たいんだけど、どっちに行けばいいかな?」

マキ「そうだな・・・とりあえずこっちに来てくれ」

泉玲「登れってこと?このキノコを・・・?」

マキ「そんなことして怪我でもされたら困る。そのままじっとしてろ」

泉玲「・・・?」

マキくんがぱちんと指を鳴らしたかと思うと――――

キノコの柄がするすると縮んでついにはカサが地面にくっついてしまった。

マキ「これなら乗れるだろ」

泉玲「すごい・・・!今のって手品?」

マキ「まあそんなもんだ」

驚きながらカサに乗るとマキくんはまた指を鳴らし、キノコは元の高さへと戻って行く。

泉玲「わっ・・・!?」

カサがぐらぐらと揺れ、気を抜けば落下してしまいそうだ。

マキ「そんな端にいると転がり落ちるぞ」

泉玲「っ・・・!?」

見かねたのかマキくんは私の腕を掴み、自分のほうへと引き寄せる。

それからまるで支えるかのようにそっと腰に手を回して・・・

マキ「これで大丈夫だろ」

泉玲「うん・・・ありがとう」

他意がないのは分かっているけれど、どうにも緊張してしまう。

速まる鼓動を少しでも抑えようと私はあえて遠くを見た。

マキ「森を出るならあんたが今見てる方向にまっすぐ歩けばいい」

確かに木々が途切れ、平原が広がっているのが見える。

泉玲「本当だ・・・!でも今のこの体だと、たどり着くまで二日、三日かかりそう・・・!」

マキ「あぁ。まずは元の大きさに、戻った方がいいだろうな」

泉玲「そうしたいのは山々なんだけど、大きくなる方法が分からないんだよね」

私がそういうとマキくんは何故かキノコのカサを一口サイズにちぎり取り、こちらに差し出してきた。

泉玲「・・・あの、それは?」

マキ「これを食べれば、元通りの大きさになれるはず」

泉玲「えっ!?このキノコ、そんな凄い力が・・・!?」

すぐにそれを食べようとしたのだけれど、口に入れる前にはっと気付く。

泉玲「ここで私が大きくなったらマキくんが潰れちゃうんじゃ・・・」

マキ「・・・あんた、俺が小さいって言いたいのか?」

これまで終始おおらかな様子でいたマキくんの目が鋭くなる。

泉玲「ち、違うよ!思ったことを言っただけで――ってのもマズいか・・・」

もっといい言葉が浮かばないものかと考えていると――――

泉玲「あ、そうだ・・・!二人で一緒にキノコを食べるっていうのはどう?」

マキ「なんでそんなこと・・・」

泉玲「だってそうしたら私が大きくなってもマキくんは潰されないし、安全じゃない?」

完全な思いつきだけれど言うだけならタダだ。

マキくんはしばらく考えるような表情を見せ・・・

マキ「分かった、あんたと一緒に食べることにする・・・俺がついてないと色々心配だしな」

最後の一言はぼそりと呟くように言ったのでよく聞き取れなかった。

マキ「ほら、食べるぞ

もう一度キノコを渡されそれを口元へと運ぶ。

マキ「いいか?」

泉玲「うん・・・!」

2人「せーの!」

ぱくりとキノコを食べた瞬間、視界がぐらりと揺れ目の前が真っ白になっていく。

(これ・・・本当に食べて大丈夫だったのかな・・・)

泉玲「わっ!?」

驚いて起き上がると、それは美しい羽根をひらひらとさせながら私の周りを飛んだ。

泉玲「マキくん・・・?」

目の前にいるのは蝶だというのに、私は何故かその名前を口にしてしまうのだった。