映画『静かなふたり』を観た感想 ※ネタバレ含む

目次

あらすじ

27歳のマヴィは、最近パリへ引っ越してきたばかり。不器用な彼女は気ぜわしい都会生活に馴染めずにいるが、ある日、従業員募集の貼り紙を頼りにカルチェ・ラタンの小さな古書店を訪ねる。そこで出会ったのは、謎めいた店主ジョルジュ。祖父と孫ほどの年齢差にもかかわらず、書物について言葉を交わし互いの孤独さを共有するうち、ふたりは徐々に惹かれあう。それは、風変わりで、静かで、けれど情熱的な愛。だがジョルジュには古書店店主とは別の、闇に包まれた過去があった。マヴィは彼の過去に触れるうち、自らもまた新たな人生へと一歩踏み出していく・・・。パリの古書店を舞台にくりひろげられる知的でロマンティックなラブストーリーであり、ひとりの女性が自分の人生を選択するまでのちょっと奇妙な成長譚(公式HPより)

「静かなふたり」を観た感想

パリに引っ越して来た27歳の女性はルームシェアをしているのだが、そのシェア主が毎日不倫相手と部屋で性行為をするのが主な原因で引っ越したいと思っている。

そんな時に行きつけのカフェで書店の住み込みのバイト募集を見つけて働き始める。

その書店の店主は少し風変わりな年老いた男性で、主人公の女性とは祖父と孫くらいの歳の差だが、2人は惹かれ合って静かな恋愛の日常がスタートする。


映画の内容は本当にタイトルの通り、静かな大人の2人の恋愛という感じ。

映画の会話の中で、原発に関係した内容が何度か出てくる(福島やチェルノブイリ原発などの名前も露骨に登場する)けれども、お話しには特に関係のないような気もしないでもない。

ところどころ街並みや、主人公の服装や部屋などにフランス映画らしさが出ていて、特に激しい展開はないのだが、それがまたかなり見ていて楽しい映画でもある。


※画像はネットより拝借

女性のわずかな荷物と、その数枚の着まわしを見ているだけでも結構楽しい映画であった。

話は少し逸れたが、

老紳士には複雑な過去が隠れていて、後半年老いた男性は置き手紙と共にお店と家を彼女に託して姿を消してしまう。

旅立つよ 許してくれ
書店と君の部屋の使い道は任せた
手紙をくれ でも私を待つな
愛してる 

ジョルジュ

彼女は置き手紙の通り途中で知り合う若い男性と親密になる。

ある日年老いた男性は戻ってくるのだが、2人の姿を見て声をかけることなく姿を表すことなく姿を消す。

彼女は置き手紙以降、年老いた男性は2度と姿を表していないと思った言葉で幕を閉じる。

フランス映画の女性は「シェルブールの雨傘」でも女性は男性を待たないで、他の人と一緒になる。
そして男性は哀愁に満ちて終わるのだが、実際はどうなのだろうか?

歳の差恋愛が上手くいかないという作品でもあるけれども、なんとなく主人公の女性が年老いた男性と出逢って『気ままに生きる』という性格に変わったような気もする。

出逢ったことの影響力は最後映画の終わりでの言葉にも表れていると思う。

影響されていなければ、もしかしたら彼女は彼を待っていたのかもしれない。

そして、彼は待つなと手紙には書きつつも、素直じゃない故に待っていて欲しかったのが、最後の車の運転のシーンの哀愁さから伝わってくる気がした。

うーん、でもところどころで歳が近かったら〜と何度もセリフが出てくるので、やはり年齢差が原因なのかな?

ニュアンスや雰囲気で具体的にこうと伝える感じの映画ではないところも、フランス映画らしくて良かった。

映画を見て、やはり荷物は鞄一つに収まるくらいの量の女性の方が魅力的だなと、全然関係ない感想を抱いてしまった。

映画の時間も1時間10分ほどと短めなので、ボーっと観るのにもオススメな映画です。

またなんとなく観たくなる気がする作品でした。

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