今、ある就活の本がネット上で話題になっているのですが、投稿者の ふさん(@white_y11)は卒論のためにアスペルガー症候群の人のことを調べていたそうなのですが、その特徴が最近話題の就活本の中身と全く同じなのではないかと投稿しています。
アスペルガー症候群の人の特徴と、話題の就活本の中身とは?
◆話し方が回りくどい、曖昧が苦手、細かいところにこだわる
アスペルガー症候群の子どもは話し方がとても回りくどいことがあります。
「今日はどうやってここに来ましたか?」の質問に対して「朝8時3分に家を出ました
それから市営バスの10番に、バス停から乗りました。ちなみにそのバスは低床型の青いバスでした。10番のバスを○○駅前でおりて、そこから○○線の準急に乗りました。×駅で急行に乗り換えて○○駅の3番線の後方のホームでおりて云々」といった具合です。どれが大事な情報でどれが枝葉末節かうまく選べないのが一つの理由と思われます。あまりくどくど言われると、言われる方はかわかわれているのかと思いがちですが、そうではなく本人は一生懸命なのです(略)
※ふさん(@white_y11)の投稿より引用
そして、こちらが今話題の就活の本の内容になります。
◆Q今日ここまでどのように来ましたか
×NG例
横浜からJRに乗り、新橋駅で地下鉄に乗り換えて、ここまできました。
○OK例
自宅から御社までの所要時間は、通常48分です。
まず、自宅から最寄駅の川崎駅まで徒歩8分、川崎駅から新橋駅までJP東海道線で17分。
新橋駅から日本橋駅まで都営浅草線で5分。
日本橋駅から東陽町駅まで地下鉄東西線で8分。
3番出口から出て徒歩10分で御社に参りました、地下鉄の車内では御社の広告を見つけ、うれしい気持ちになりました。
※ふさん(@white_y11)の投稿より引用
卒論の件でアスペルガー症候群調べてたらまんま話題の就活本で笑った pic.twitter.com/6DiWyBVhg1
— ふ (@white_y11) 2018年8月15日
アスペルガー症候群の症状の文章と酷似していますよね。
本当にこんなに長々説明をするのが正しい面接時での受け答えなのか疑問になります。
そもそも質問に対して、簡潔に返事ができない段階で業務を一緒にする上ではやりにくいので不採用になる解答例の一つだと思うのですが・・・。
参考までに、こちらは「明治」「明治安田生命保険担当会社」「大塚商会」「ミズノ」が出題企業と挙げられております。
ちなみにこちらの就活の本は他のぺージの受け答えでも話題になっていました。
◆Q自分を物にたとえると何ですか?
×NG例
スポンジです。私は水をどんどん吸収するスポンジのように、私も吸収力が高いです。これから御社で働いて、いろんな知識を吸収し、役に立つ人材になっていきたいと思います。
○OK例
”オロナイン”をつけた”ソイジョイ”です。私はサッカーが趣味で、筋肉をつけるために、よくソイジョイを食べます。この足の筋肉は、ソイジョイの大豆たんぱくのおかげです。しかし、激しい練習で擦り傷が絶えず、いつもオロナインのお世話になっています。
OK例が何を言いたいのか全く理解できないのは私だけでしょうか?
大喜利大会のようなウケを狙った変わった回答をするのがベスト回答例だと言いたいのでしょうか?
個人的に就活の面接で大爆笑が起きて楽しく面接が終わった時は、100%落ちます。
参考までに、こちらは「大塚製薬」「サントリー」「旭化成」「大和証券グループ本社」が出題企業と挙げられております。
誰かこの回答は本当に問題ないのか、企業様に確認をしてみてもらいたいです。
ちなみにこの中身が掲載されている本は、こちらの本だそうです。
◆◆イッキに内定!面接&エントリーシート一問一答 2020年度版 / 坂本直文/著 / 高橋書店 |
ネットの反応
ああ、ありがとうございます!出版社名は『高橋書店』さんですね。ここの出版物を人に勧めないよう覚えておきます。
— しとろ (@citronome) 2018年8月17日
わけわからん就活本で時間浪費するくらいならDaiGoの就活本読んだ方が1145141919倍有効https://t.co/Ocavta966D
— おやいも世界 (@siro_kuro288) 2018年8月17日
こんな本が手本として売ってるなんて信じられませんねw
こんな人実際にいたら突き返しますよ 笑笑— ズーミン谷 (@dqn08) 2018年8月17日
この本作ったヤツがアスペルガーだろ笑
— ぬま (@kakkymagic) 2018年8月17日
こんな回りくどい言い方でも採用してくれる企業があるくらいなら、なぜ、この国の社会は、社会不適合者をつま弾きにするのだろう。
— ジャックスケリントン (@ntUDU8XTS2g2hYa) 2018年8月17日
件の就活本は「おかしい」と思ってましたが、やはり…
だいたい所要時間しか聞かれませんよね。— 快速ムーンライトのぞみ (@9375M) 2018年8月17日
人事してたけど、就活本に書いてある設問、こんな曖昧な設問自体がそもそもとしてアレだ🙅♂️
この設問の趣旨としては、相手をリラックスさせようとするためでしかないから…
— J a n*67Goo (@rp57909) 2018年8月17日
ちなみに、こちらの投稿に対して就活本に対しての反応以外にアスペルガー症候群に対しての反応もいくつかありました。
どうでもいいと思うかもしれないですけど、いまはアスペルガー症候群という診断名は存在しません。
現在はASDと言われています— てづーか@まさーし (@sazumasashibase) 2018年8月17日
さらに横から失礼します。アスペルガー症候群というのは、WHOが公表している国際疾病分類(ICD)の10版にあった名前です。これの11版が6月に出され、ご指摘の通り変更がありましたが、国内ではまだ完全に訳されておらず、診断に用いられるところまではいっていないかなと思います。(続きます)
— 紫嶋桜花 (@as_wwwit) 2018年8月17日
②一方、日本のネット社会やカウンセリング・療育の場で主に基準として用いられるのがDSMという、こちらはアメリカ精神医学会が発行している精神障害の分類書ですが、こちらでも四版における「アスペルガー障害」が五版で「自閉スペクトラム症」と変更され、ネットニュースなどで話題になりました。
— 紫嶋桜花 (@as_wwwit) 2018年8月17日
③これはAutism Spectrum Disorderの訳語であり、Disorderを「障害」と訳すことを避ける動きもあってこの名称になっているようですが、アスペルガー障害がスペクトラムの中に含まれたことにより、かつての高機能自閉症を含む、知能的な障害のない症状を言い表す診断名そのものは存在しなくなります。
— 紫嶋桜花 (@as_wwwit) 2018年8月17日
(結)従って、アスペルガー症候群というのが診断名ではない(なくなる)というのは、論文を書くのであれば抑えておいたほうがいいかなと思われる件ですが、日常会話ではそのまま使っていくしかない言葉だと捉えております。
長々と失礼いたしました。応援させてくださいね。— 紫嶋桜花 (@as_wwwit) 2018年8月17日
診断のもととする分類書や、当事者と疑われる人に実施するテストの選び方で、その専門家の立場やどういった環境で勉強をしてきたのかがなんとなく分かって、不謹慎ですが興味深いですよ😊同じことが先行研究にも言えるかもしれませんね。頑張ってください!
— 紫嶋桜花 (@as_wwwit) 2018年8月17日