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映画「ゲヘナ」あらすじ・解説
土地開発会社に勤めるポリーナ(エヴァ・スワン)とタイラー(ジャスティン・ゴードン)は、リゾートホテル建設の下見でサイパン島を訪れる。彼らは現地コーディネーターのアラン(サイモン・フィリップス)とぺぺ(ショーン・スプロウリング)、カメラマンのデイブ(マシュー・エドワード・ヘグストロム)らとジャングルに入る。建設候補地には地下に続く不気味な階段があった。
※引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/364297/story/
この映画の監督は『A.I.』や『宇宙戦争』、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』などのハリウッド映画の中でも有名な作品で多くの特殊メイクや特殊造形を手がけてきたキャラクタークリエイターの片桐裕司さん。
映画内に出てくるキャラクターの特殊メイクもかなり見応えはあります。
映画はアメリカと日本の合同制作ということで、日本人の方も出演者の中に出てきます。
映画「ゲヘナ」を観た感想
映画のキャッチフレーズが”このジジイ、トラウマ級”とのことなのだが、正直お話しも映像も全体的に怖くないです。
日本とアメリカの合同制作だからか、日本兵が出てきたりするのですが演技があまり上手じゃないからか結構個人的には白けてしまって何度も観ている最中睡魔に襲われてしまいました。
映画館で観ていたら間違いなく寝ていたと思います。
話のストーリーとしては入ってはいけないと現地で言われいる場所に土地開発の視察で立ち入り、その土地のある地下から出れなくなり恐怖の体験をするというよくありそうな話。
登場人物が入った地下がやたらと綺麗過ぎる点が気になりつつも、定期的にその地下の空間が歪んで過去や未来になるということが判明してからは綺麗過ぎることにツッコミを抱かずに観ることにした。
不気味な老人の放つ言葉の意味
映画の表紙にもある謎の老人についてなのだが、このおじいさんがとにかく定期的に登場するたびに私と夫は大爆笑をしてしまい、もはやホラー映画ではなく笑わせようとしているのかとさえ思った。
というのも、地下に入ったうちの1人のとにかく言動が最悪なアランという男性がいて、何かとその老人がアランに関わると放つ言葉が
※引用元:https://movie.jorudan.co.jp/news/jrd_181219_07/
「お前は死ね」
「お前は早く死ね」
確かにアランは嫌な奴でそう思いつつも、何度も言われると妙にじわるのと、ここまでくると虐めに近い何かとさえ感じてしまった。
謎の風貌の不気味な老人だけにセリフとしてもしも言うのならば、
「お前は早く死ぬ」
などの予言めいた発言の方が合っているのでは?
とこの老人の言葉に毎回違和感を覚えながらも、何度も発する言葉がそれだけなので途中からは老人がその言葉を発すると「待っていました!」とばかりに楽しくなってくる。
結構とにかく映画内でアランが酷い言動をするので、その言動に腹を立てた誰かが老人なんだろうなと推測しながら観ていたものだから、最後まで観た時に衝撃と納得で個人的には予想を裏切られたのが面白かった。
地下では幻覚に襲われたりして仲間たちが奇怪な死を迎えたり、様々なことが起きる。
そんな状況にアランは誰も信じられなくなり、自分以外の全員を殺そうとする。
アランの中では最後に生き残ったものが勝ちだと考えたのだと思うが、最後アランと一騎打ちになる仲間の男性は「最後生き残った方が負け」だと理解して自分の傷を塞ぐのをやめて出血多量で先に死んでしまう。
『最後一人だけが生き残る』
生き残ったアランは最初は自分が勝者だと喜ぶが、後から地下に入ってきたときの動画をビデオカメラで観て、入ってきたときにあった死体が自分たちであることに気付く。
これがこの映画のキーで、あの地下にいた不気味な老人は最後生き残ったアラン自身だったということだ。
何故あの老人がやたらとアランに虐めや嫌がらせのように「お前は早く死ね」の言葉を繰り返していたのかも納得。
70年間真っ暗の中で孤独に生き続ける地獄を味あわないように故の自身からの忠告だったのだ。
最後70年後の不気味な老人のアランの視点で描かれる映像はちょっと事実を知ると辛かった・・・知ってからと知る前とでは全然見え方も異なり、嫌がらせのような何度も繰り返される言葉の意味を知ると、どれほど辛い時間だったのかも理解できる。
そういう意味では私自身が先を読めなかった作品だったのと、最後のオチや映像の終わり方が良かったので個人的には面白かった作品。