目次
あらすじ
「好きな人の葬式と結婚式、出たくないのどっち?」(笹島・29歳・女・葬儀屋歴●年)
「火葬場の煙を見るのが、好きだった」(木崎・25歳・男・葬儀屋歴3年)
「人が死ぬのを待ってるんです」(妹尾・21歳・女・新人葬儀屋)小さな町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、シッカリしすぎなアラサー女子・笹島、喪服が異常に似合う悩めるメガネ男子・木崎、どこかワケアリ気な新人ハケン女子・妹尾の3人が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。連作短編全6作品を収録。解説は、作家の南綾子。
内容(「BOOK」データベースより)
お葬式のご用命は、真心と信頼の旅立ち・セレモニー黒真珠まで―小さな町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、シッカリしすぎなアラサー女子・笹島、喪服が異常に似合う悩めるメガネ男子・木崎、どこかワケあり気な新人ハケン女子・妹尾の3人が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。連作短編全6作品を収録。
『セレモニー黒真珠』を読んだ感想
宮木あや子さんの『セレモニー黒真珠』をもう直ぐ読み終わるところです。
最後まで、まだ読んではいませんが、家族のお葬式代くらいは預金が欲しいと思いました。
葬儀会社の人の死にまつわる話とでも言うのかな。
読んで思ったこと何点か・・
一番気になったのは、笹塚さんの描写の『綺麗な物腰』というところでした。
どんな物腰なのだろうって思ったら、ネット上にそのような質問をこの本のタイトルとともにしている方がいて、考えることは皆同じなのかなって思いました(笑)
お葬式について妙に考えさせられました。
無縁仏
以前付き合った相手の母親が葬儀をされない状態だったのか、お墓がなかったのです。
命日だから一緒にお墓参りに行ってくれないかと言われて待ち合わせをしたら、笑ってしまうお話なのですが「5000円の百合の花束を買って」とか色々買わせられる上に行った先は骨壺が並んでいる壊れかけたお寺っていう。。
しかも本人も骨壺がどれか分かっていないという・・・。
人生において、普通に歩んでいてそのような経験をする人はあまりいないように思うのですが、私も自分の人生でそのような経験をするとは思いませんでしたが、かなり衝撃的で怖かったです。
壷が並んでいるだけなのですが・・自分の親をそのような形にさせられるっていう人間・・しばらく一緒にいたらそういう人間なのには納得でしたが・・かなり怖いですよね。
死んだら終りといえばそうですが、人としてというか、日本人としてそれは・・・というものがありました。
せめて命日のお花くらいは自分で買えよとは思いました。
好きな人の結婚式とお葬式どちらが辛いかについて、確実に結婚式です。
他の人と好きな人が結ばれるなんて私には耐えられません。
それにしても無縁仏の骨壺・・トタン屋根の中にあって・・よくよく見たら、何か見えてはいけないものなどに気付いてしまったりしていたかもしれないというような恐怖感だけが今だに残っています。
現代、無縁仏の数は増えているみたいです。
親孝行を生きている間に出来なかったら、せめてお葬式くらいはちゃんとしてお墓参りにも行きたいと思います。
自分のお葬式とかは無縁仏でも良いけれども(本当は嫌だけれどもしようがない場合は諦める)、家族くらいはせめてというのはあるかもしれません。
個人的に素敵だと思う女性について
そう考えると、やはりうちの姉様は良い女だなって思います。
先日もうちに年末年始に泊まりにきたときに「お邪魔した際の光熱費や食事代」と実際にかかった額より倍くらいの額をさりげなく置いていったり、預金も常に家族の葬儀代ほどは貯えているそうです。
見た目が超絶綺麗な人よりも、こういう面で綺麗な人の方が素敵だなと思いました。
例え彼氏や友だちのお家に遊びに行ったとしても、泊まった時に光熱費や食事代など、一人暮らしの人の生活をちゃんと考えられる女性ってあまりいないような気がします。
私も見た目よりも大事なものを沢山貯えたいと思うのですが、直ぐになかなか出来ないので、今はとりあえずやはり今出来ることとして、笹塚さんのような仕事に真面目な女性などを目指そうかなと思います。
はちクロの美和子さんも密かに憧れている女性の一人です。
仕事を頑張る女性ってやはり物語上でも励みになります。
必ずどの作品でも仕事を頑張る女性というのは、どこか男性にはない細やかな気配りや思いやりも行き届いているイメージです。
全てにおいて優れた女性になれなくても良いので、笹塚さんのように何か一つ誰かの心に留まるほどの魅力的で印象的な何かが自分にもあれば良いのになと思いました。